保健師とは?仕事内容や働き方を徹底解説!

保健師の仕事内容

保健師は、健康を保ち病気を予防するサポートを行う医療専門家です。具体的には、健康相談や健康セミナーの実施など身体的・精神的の両方の健康を保持増進することや、医療専門家として多職種との連携を行っています。医療機関、企業、学校、地域団体などで働く場所によって多岐にわたり保健活動を推進しています。

健康相談・健康セミナー

保健師は、個人や集団に対して健康的なライフスタイルの促進や疾患予防に関する情報提供を行います。例えば、喫煙や過剰なアルコール摂取などの健康リスクを説明し、運動やバランスの取れた食事など、健康を維持するための生活習慣について伝えることがあります。健康相談では、疑問や不安に対して回答し、適切なアドバイスを提供します。また、病気の予防にも取り組んでいます。例えば、インフルエンザの予防接種やがん検診の普及などを行います。また、感染症の発生時には、その拡大を防止するために、市民への注意喚起や対応策の提供を行います。

多職種との連携

保健師は、医療機関や企業内での多職種との連携も重要な役割の1つです。病院の医師や看護師と協力し、地域の患者の健康管理に貢献します。また、保健師は、診療情報の収集・解析にも携わり、地域の健康課題に取り組むことが期待されています。これらは行政保健師が行うことが多いです。産業保健師は、産業医のみでなく従業員・上司・人事部など働く環境に関係する人たちと連携をとって、安心して安全に働くことが出来るようにサポートしています。

保健師の働く場所

保健師が働く場所として最も多いのが行政になります。行政以外にも幅広く活躍する場があり、それぞれの対象者の特徴に合わせて保健活動を行っています。

行政

地域保健センターや保健所、病院などで働くことが多く、地域の健康課題に取り組んでおり、「行政保健師」といいます。地域住民の健康に関する相談や健康指導、健康診断などを行います。

企業

企業で働く保健師を「産業保健師」といいます。労働者の健康管理や労働安全に関する業務を行います。産業医との連携や健康相談の実施、職場内の健康管理、安全衛生指導などが主な業務となります。メンタルヘルスケアに関しても重要な役割を担っています。

医療機関

健康診断の実施や健康診断後の健康指導の介入など病気の予防に関する業務を行います。また、看護師と保健師を兼務し看護業務を行う場合もあります。

学校

学校保健師は、学校における児童・生徒の健康管理に関する業務を行う保健師です。健康診断や健康相談、栄養指導、保健教育などが主な任務となります。生徒や教職員から心身の相談を受けることもあります。

保健師と看護師の違い

保健師と看護師は、どちらも健康に関する業務を担当する職種ですが、「役割・業務」「資格」の点で違いがあります。役割・業務の違いとしては、看護師が病気に対してのケアを行うのに対して、保健師は病気になる前の段階のケアをします。具体的に看護師の業務は医師の指示の下、患者の健康管理・ケアに関する業務を行います。患者さんの健康状態をモニターし、医師からの指示に基づいて処置を行うことが多く、治療やリハビリテーションなどにも携わります。一方、保健師は、地域や企業、学校などで健康管理に関する業務を行います。具体的には、健康相談などの健康増進活動が主な役割となり予防的な健康管理に重点を置いています。資格の違いについては看護師も保健師もそれぞれの国家資格である「看護師免許」と「保健師免許」を保有しています。
以上のように、保健師と看護師は、役割や業務、必要な資格などに違いがあります。しかし、どちらも健康に関する業務を担当する専門職であり、協力して患者や地域住民の健康増進に取り組んでいます。

保健師のやりがい

保健師は、心と身体の両方の健康管理に関する業務を行います。そのため、それぞれ個人の健康状態を把握し予防的な健康管理を行うことで、個人のみではなく全体としての健康増進にも貢献できることがやりがいのひとつです。
保健師の業務は、健康相談、健康情報の提供、多職種との連携など多岐に渡ります。そのため、専門職として医療や予防の知識やスキルを活かしながら、幅広い業務に携わることができるため、やりがいを感じることができます。また、地域の人々や多職種との連携を行う非常に重要な役割を担っています。それぞれと密にコミュニケーションを取り信頼関係を築き、個人や全体をサポートしていくことがやりがいにもなります。
保健師の業務は、予防的な健康管理に重点を置いています。そのため、定期的な健康診断や健康教育などを通じて、人々の健康状態を改善することができます。短期的に見るのではなく長期的視点をもって関わり、その成果を実感することができるため、やりがいを感じることができます。
以上のように、保健師のやりがいは、地域や職場の健康増進に貢献できること、多様な業務内容に携わること、健康管理の成果を実感すること、様々な人々とのつながりを持てることなどが挙げられます。

保健師の将来性

保健師は、地域や企業、学校などでの健康管理に関する業務を担当しています。健康増進の重要性が高まる現代社会において、保健師の業務はますます需要が高まると考えられます。

人口の高齢化に伴う需要の増加

人口の高齢化が進む日本では、高齢者の健康管理に関する需要が増加しています。保健師は、高齢者の健康管理にも携わることができるため、将来的には需要が増加することが予想されます。また、生産年齢人口の低下によって、人手不足な企業が増えてきているため一人ひとりのパフォーマンスを伸ばすためにも健康がとても重要であり、医療専門職である保健師のサポートが欠かせません。

多様な業務に対応できる柔軟性

保健師は、健康相談、健康教育、多職種との連携など、多様な業務に対応することができます。そのため、時代の変化に合わせて業務内容を変えることができ、柔軟に対応することができるため、働き方が多様となっている現代においても活躍が期待されます。
以上のように、保健師の将来性は、健康増進の需要の高まり、人口の高齢化に伴う需要の増加、多様な業務に対応できる柔軟性など取り組めることなどが挙げられます。

類似する職業

看護師

患者の健康管理や健康相談、健康教育などを担当します。保健師との違いは、対象となる人々が病気やけがを抱えた人々に限られる点です。

栄養士

食事による健康管理を担当します。保健師と同じように、健康増進活動や健康教育などを行いますが、主に食事に関するアドバイスや指導を行います。

臨床心理士

心理面での健康管理を担当します。保健師と同じように、健康増進活動や健康教育などを行いますが、主に心理面でのアドバイスや支援を行います。

疾病や健康問題に関する研究や政策提言を行います。保健師と同じように、地域の健康問題に取り組む点は共通して
これらの職業は、保健師と同じように、地域や職場で健康に関する問題に取り組むことができます。各職種が得意とする分野が異なるため、それぞれの専門性を活かしながら、健康増進に貢献することができます。